計画が進んでいき全体的なプランがほぼ決まると、「実際のところ全部でいくらかかるのか」正確な金額を知りたくなります。資金計画占の段階では、あくまで大雑把な数字でしかありません。プランが確定し、細かな仕様が決まり、そして見積書ができ上がります。資金計画書と同じく、見積書の書式も各社で異なります。あなた方の中には、すでに住宅本を手にとってお読みになった方もいらっしゃるでしょう。多くの住宅本に書かれているのは、「必ず詳細な見積りを出してもらえ」ということです。このような見積書を積み上げ式の見積り方法と呼びます。枚数にして14ページほど。それこそベニヤ板の枚数から、コンクリートの量、材木一本一本にいたるまで、こと細かに書いてあります。ここであなたに質問です。「このように数量と金額が細かく明記されていて、あなたにその内容を理解できるでしょうか?鉄筋一本いくらが相場で、いくら以上したら高い。コンクリートの量はどれくらいが適当で、その金額はいくら以下だったら安全性に問題がある。そんなことをすべて承知しているのでしょうか?」いいえ、わかるはずはありません。実際のところ、材料一つひとつの金額についてきちんと把握するのは、ほとんど不可能だと思います。しかし、住宅本では、このような見積りを出す会社は信用できると言います。よく読んでみるとわかるのですが、それらの本の多くは、設計事務所の先生によって書かれたものです。見積書は詳細な見積りを要求しろ→出さない会社は疑ってかかれ→出てきた見積書は素人には解読不可能→そこで建築士(設計事務所)が必要となるつまり、建築士がはじめから家づくりに参画していれば、住宅会社にだまされなくてもすむということを言いたいのだと思います。設計事務所の先生に怒られるのを承知で言いますが、建築士に市場の価格はわかりません。私たち現場に携わる者でさえ、正確な価格を把握することはできない、それなのに、現場に出ない建築士にわかるはずありません。
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