居住地の中で生まれるコミュニケーションは相互交流であり、人間の相互協同意識をつくる基盤となっていく。だから、居住環境ストックが壊され、同時に居住地でのコミュニティーが消滅することに人々は不安を覚えるのである。第二次大戦後、戦災復興のためにヨーロッパ諸国は大量の住宅を建設した。ニュータウンもたくさん建設したが、市街地内部の老朽化した住宅を建て替える再開発事業も盛んになった。ところが後者は一九六〇年代後半から大きな抵抗に出会う。
[参考]
> 西新宿の賃貸
> 王子神谷のマンション
> 谷塚の賃貸
> 渡辺通の賃貸
> 香芝市の一戸建て
再開発は既存の住宅を壊して新しい建設を行なう。それか、単に建物だけでなく、目に見えない、しかし人々の生活を相互に支えているコミュニティーを壊してしまうというのである。再開発後に建つ高層住宅が老人と子どもを孤立させるという考えもからむのだが、ノーモア・クリアランスが大きな声となった。