長期間にわたって低金利時代が続くと、「低金利が当然」と思い込みます。そこで我々は現在の低金利を「前提」として、さまざまな計画をしてしまいそうになります。多額の住宅ローンを借りている人も、月々の支払利息は少ないため、借金をしていること自体にマヒしているというケースもあるでしょう。加えて、住宅ローンも、さまざまな種類の商品が登場しました。数年前には、「ゆとりローン」なるものが登場して、借り手には大変に重宝されました。借り入れ時から当初数年間は低い金利が適用されます。月々の支払額は少なく、住宅購入者に大きな負担がかからないように設定され、人気を呼びました。しかし、五年間の経過措置が終わると金利水準が上がり、月々の支払額は大きく上昇します。五年間のうちに借入者の所得も増えて、月々の支払いには支障が生じないだろうという貸し手の読みがあったのでしょうか。それが、読み通りにはいかず、借り手の所得は低迷し、住宅ローンの滞納も次第に増えています。「ゆとりローン」として歓迎されたものが、現在では「地獄ローン」と言われるようになってしまいました。購入者の所得ではなく、住宅価格の上昇を見込んでいたという意味で多少の違いはありますが、米国のサブプライムローンでも、同じような問題が起きています。昔から、「金利を甘く考えてはいけない」という教訓があります。まさにその教訓は生きています。経済が不況のときには、金利は低く抑えられますが、それがいつまでも続くという保証はまったくありません。
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